デザインシンキングとは:
情報通信技術や交通インフラの発達に伴い、かつて先進国が保有していた技術や知識が中国やインドなどをはじめとする人件費の安い途上国の国々にも広がり、低コストかつ高品質な商品を提供できるようになりました。そんな現代の社会において、技術や知識が企業の競争力とならない今、価値ある商品を生み出すための新たな競争力として「創造性」が注目されています。そしてそういった「創造性」を生み出すため、アメリカのデザインコンサルティング会社IDEOで生み出され、現在様々なところで用いられているのが「デザインシンキング」です。
デザインシンキングのプロセス:
(1) 理解
まず認識されている問題点や制約事項を理解する。そして、それがどの様な状況や場所で使われているのかを理解する。
(2) 観察
それらの想定した状況や場所で、人を観察する。この場合、ただ人を観察するだけでなく、その人がなぜその様な行動をとったのか、その人自身がとった行動に何か問題があるのかを考える。また、この際観察のみで解決しない場合はインタビューなどを通じて問題点を発見する。この様に観察を通じて、頭の中で考える概念的な思考ではみ出しがたい独自のアイデアを引き出すことが出来る。
(3) 視覚化
観察の段階で得られた経験をまとめ、そこから出てきたアイデアを満たすための製品コンセプトを考える。そのコンセプトのプロトタイプを作製することによって実際に目に見える形に視覚化する。
(4) 改良
プロトタイプを実際に想定するユーザーに使用してもらうことで、そのプロトタイプを評価してもらう。同時に、そのプロトタイプの問題点を明らかにし、その問題点を解決するために改良を何度も施すことにより、より質の高い製品を生み出す。
The Deep Dive– IDEOが取り組んだショッピングカートの事例:
(1) 理解
IDEOがABCのニュース番組の企画で“革新的なショッピングカート”をデザインすることになりました。そこでIDEOは最初に、既存のショッピングカートの問題点をチームでブレインストーミングしたり、実際に既存のショッピングカートを使用することによって問題点や誓約事項を理解していきました。
(2) 観察
実際にショッピングカートが使用されているスーパーなどに足を運び、それが利用されている様子を観察したり、利用者や店員にインタビューすることによって、どうしてその様な手段(利用)を取るのかを理解していきました。
(3) 視覚化
観察して得られた問題点などを再度チームで議論し合い、“革新的なショッピングカート”とはどのようなものかのアイデアを出し合い、まずは絵や簡単な材料を用いて本当に簡単なプロトタイプから作製していきます。その後、細かい修正点を見つけてはそのアイデアを何回も繰り返しプロトタイプに落とし込んでいきました。
(4) 評価・改良
それらのプロトタイプを実際に試用することによって出てきた問題点を見つけ出し、改良を重ねていきます。これによって“革新的なショッピングカート”が完成しました。
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